アメリカンスナイパーを観ました

 

 

プライベートライアン硫黄島からの手紙ブラックホークダウンなどこれまでいくつかの戦争映画をみてやっぱりおもうのは、こうなる前になんとかならなかったの感。ね。

 

このアメリカンスナイパーは、クリス・カイルという元カウボーイが30歳から軍隊に入り、戦場で160人をも殺害した凄腕スナイパーとなり「伝説」と呼ばれるも戦争によって心身ともに疲弊し、退役してからの苦悩を克明に描いた作品でした。実話。

 

祖国を守るために立ち上がった彼が、敵を次々に排除していくさまは、まさに英雄そのもの。勧善懲悪。テロリスト滅すべしの精神は祖国の誇りとしてうつるけれど、家族ができ、子供が生まれてからは、帰るたびに、妻からはもう危険な場所へ行かないでといわれ、帰ってきてからも上の空のカイルに心も戻ってきてといわれる。彼は、戦場から離れても兵士から抜け出せないさまは、仕事に忙殺されて夫婦間の会話がままならないプログラマーのそれと似ている。

妻の立場からすると、兵士の旦那をもちたくはない。戦死する可能性がつねに隣り合わせだからだ。子供にどんなに立派な父親だったかを語ろうが、そんなことは子供には関係なくて、肩車してもらって遊園地にいきたいのだから。

戦争は反対だ。とよく耳にする。そうおもう。争いの形として戦争はよくない。

命の奪い合いになるし、弱い者(女子供)がいちばん酷いことになる。

さらに、人間は戦争に向いてないとも考えれて、最初の動機が「祖国を守るため」だったはずが、戦友が敵に攻撃され「敵を討ってやる」となったとき、あ、人間は戦争に向いてないんだと。

始まってしまったものは、終わらせなければいけないけれど、戦争に関しては始まらないほうがいいし、そのためにはどうすればいいのかを各々が強く考えておかなければいけないという気持ちをかきたてる映画だったなと。

 

 スナイパーつながりで、このコミックを思い出した。紛争の生々しさと、敵は敵なのか?味方は正しいのか?ということをおもわせる作品。おすすめ。

GROUNDLESS -隻眼の狙撃兵- (アクションコミックス)

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