ストーリー0点、レース100点「スピード・レーサー」

スピード・レーサー 特別版 (2枚組) [DVD]レースの世界に「夢」を抱いてレーサーとなったが、彼を待っていたのは「ビジネス」としてのレースだった。
作られたレースの世界を壊すため
何の為に走っているのか?その答えを見つけるため
あの頃の「夢」であったレースを取り戻すため
彼はアクセルを踏み込んだ。



本作、スピード・レーサーは日本のアニメ「マッハGoGoGo」の実写化。
目が覚めるようなカラフルな画面にいきなりびっくりしたが、世界観を崩さないようにした結果なんだろう。と納得して試聴を続ける。

、、、10分後。

・・なんだこれ。

とんでもなく面白くなさそう感がプンプンしてきたぞ。

なんだろう、この倦怠感は。


原色ギラギラの画面内でリアルな人間が動き回るとこうも滑稽な画になってしまうのか。
ストーリーはいたってシンプル、というより普通な展開で観ているうちに引きずりこまれてしまったじゃないか。


夢の世界へ。(笑)


「はっ!」
と気付いた時にちょうどレースのシーンになっていたが、「もう止めようかな。」とも思ったほどストーリーがあまりにも退屈。



だが、レースが凄かった。

今のフルCGの表現力はとんでもないレベルに達しているんだな。と感嘆。
本作に出てくる車はどれもこれもモンスターマシンで、超スピードと多少ぶつかるくらいではビクともしない耐久性を兼ね備えているものばかり。
でも、壊れるときは思いっきりぶっ壊れる。・・その極端さがイイ!

レースコースも、マリオカートのレインボーコースを派手にした感じで、色んな障害物の中をテクニックと度胸で攻略していく臨場感をダイレクトに味わえる。
衝突の結果、大爆発を起こした車から球状のグミみたいなものが転がってくるのだが、これはスピード・レーサー内での安全装置で、搭乗者の周囲に展開し、爆発の影響をゼロにしている。この技術は素晴らしいと思った。1日でも早く現実世界で実現されてほしい。


レースのクオリティと迫力は素晴らしかった。
でも、光が強くなればなるほど闇も色濃くなるわけで、レースが終わってからのストーリーがより滑稽で退屈なものに感じた。


本作はストーリーはgdgdなのだが、レースがktkrだった。
それでも最後まで観終えた時、スピードの家族愛に最後にがつん!と胸を打たれて、うるうる来てしまった。


本作には、なんとあの「ラスト サムライ」で名脇役を務めた真田広之が謎の実業家として登場!
おぉ!真田広之じゃん!と思ったが、登場時がピークでした。
車にも搭乗してくれるかと思ったのに、
うーん、もったいない!!
真田さんは、アニメの実写化と相性が悪い気がした。
真田さんの持つ「じわぁ~っとにじみ出てくる重み」が本作の空気感とマッチしていないんだ!そうだ、そうに違いないっ!もっと!もっと真田s・・・・



話を戻します。



favicon 超映画批評『スピード・レーサー』40点(100点満点中)
キャンディをぶちまけたような原色の色使い、めまぐるしいスピード感にのっけから心奪われる。

たしかに「キャンディをぶちまけたかのような色使い」が視覚にすごく刺激を与えます。私の眼球も悲鳴をあげるくらい疲れました。
テレビアニメの受け売りじゃないですけど、

「本作を観るときは部屋を明るくして離れて観ましょう。」