バカ=読空気+不考 -書評- 空気を読むな、本を読め。
本の本としては「新書がベスト」より上をいってますよ、コレ。
p.162
本の表紙は嘘をつく
表紙の空気を読まずに、内容はガチでタメになる。
本書、「空気を読むな、本を読め。」は、タイトルではズバッと「弾言」し、装丁はこんなシャツを着て、こんなポーズをして表紙になるのは、後にも先にもこの人しかいないんじゃないかというくらい強烈な一冊。空気読んで本読まざる人に向けた仕上がりで、読書入門、いや、読書開眼書にベストな一冊でもある。
目次:404 Blog Not Found:#空気本_ - 紹介 - 「空気を読むな、本を読め。」から引用。
- はじめに
- 1章 本を読め。人生は変わる
- 人生の8割は遊べ
不況だからこそ本を読め
テレビを見るな!
新聞は紙くず同然
あなたはホントに忙しいのか?
女よりも情報に飢えるべし
情報で溜まったクソを排泄せよ!
本は衰退していない - 2章 本を読め。答えは見つかる
- ファミコンよりも本は魅力的
本は水である
読書は「天才」への最短コース
空気を読むとバカになる
現代をサバイブする本
「古典」は入りやすいし、おもしろい
人生を変える"難解本"の読み方
読書を血肉化する方法 - 3章 「手」で読め。そして「脳」で読め
- まず本は「手」で消化せよ
ノンフィクションは構造を読め!
ノンフィクションは「早く」読め!
フィクションの読書とは旅である
読んだら「外」に出す
「外」に出すテクニック
本に付箋を貼るな!
人間ならば「脳」で読め
「停止ボタン」を押すな!
1時間で10冊読む超読書法 - 4章 本を読んだら、「自分」を読め
- クソ本を踏むのも一興
ひきこもって本を読め
「読書しりとり」のススメ
6冊読めば、世界がわかる
クソ本は青汁だ
クソ本が売れる理由
右翼のバイブルは『資本論』
ケチをつけながら読め - 5章 本は安く買え。そして高く飛べ
- 安い本で肩ならしをしろ
ハードカバーはいい迷惑だ
本棚は下着よりもセクシー!?
お金よりも本を浪費せよ
大前提! 本は"商品"である
フィクションは文庫がいい
フィクションの「不都合な真実」
フィクションのダイバーシティ
本の表紙は嘘をつく - 6章 エロ本も読め。創造力を養え
- 「全米が抜いた!?」
キャッチコピーはエロ本にまかせろ
エロには「溺死」の危険性が!
官能小説で養う「創造力」 - 7章 マンガを読めば「世界」がわかる
- マンガの2つの「穴」
出版社の手口におちいるな
ひとつの作品に囲い込まれるな
ハマる作品は自分で選べ
「資料価値」を見逃すな! - おわりに
- 小飼弾が選ぶ最強の100冊+1
テレビを見てるから本を読む時間がないという人
p.21
時間をコストで考えよう
どんな金持ちでも貧乏人でも取り戻せないのは、時間です。日頃から私が心がけていることでもありますが、節約すべきは、お金よりも時間なのです。
テレビは、無料だし庶民の娯楽としては外せないよ!
それでは本書で紹介されている、「テレビ時給換算法」で考えてみましょう。
- 自分の収入から時給を割り出します
- その日にテレビを見た時間に掛け合わせます
時給1000円で毎日4時間テレビを見ると、、、
なんと、1年で146万円の大損をしていることになりました。
新聞読んでるから本はいいよという人
ニュースを知るだけであれば、Webでじゅうぶん事足りる。毎日届けられる新聞は、値段だけのコストにとどまらず、読むコスト、捨てるコスト、もかかっていることをお忘れなきよう。
テレビと新聞の共通点
テレビも新聞も「プッシュ型」のメディア情報であるということです。
押しつけられる情報はすべて捨ててしまいましょう。というのが著者の提言であり、私もこの意見にはおおいに賛成です。
必要だと思えば自分から取りにいけばよいだけですし、Webがこれほどまでに、発達、普及したいまなら手を伸ばせばいくらでも手に入りますしね。
「プッシュ型」に慣れると、システム脳になってしまう
自分で考えないオトナが多い社会。
本書では、この社会を「管理社会」と定義し、考えなくてすむんだから管理されているほうがラク、とあります。
著者がいうところの「本を読まないと確実にバカになる」というのは、この「考えなくていいからラク」ということが、知らぬ間に「自分の脳で考えなくなる」という事態を招くことになるからだということに繋がるわけです。
システム脳とは、要するに「考えない脳」というわけです。システムは一旦作動すれば、問題がない限り同じように動作し続けます。しかし一度問題が起これば停止してしまうわけです。考えずラクをしていると、問題が起こった場合に、そのシステムと一緒にガラガラと崩れてしまいます。
「ラクをしないと成果は出ない」という名書がありますが、本書でいうラクは、考え抜いてたどり着いたラクであり、考えずに得たラクでは決してありません。
本を読んで終わり。じゃない!
p.34
情報で溜まったクソを排泄せよ!
見出しが弾さんらしいですね(笑)
読書が食事に似ているというのは、私もなんとなく体感できてきたことです。であるならば、やっぱりアウトプットしなければ体によくない。
これについては、
p.95
「外」に出すテクニック
をご覧ください。
本書は、普段本を読まない人だけでなく、プッシュ型の情報に依存している人や、システム脳で自らの考えをもたず、ラクしているつもりになっている人にも効果バツグンな内容になっています。
表紙がアレでアレなんだけど、と思っているのなら、「買うは一時の恥、読まぬは一生の損」と決起していくとよいと思います。
まぁ、amazonでポチればいいだけなんですけどね(笑)
副題は、小飼弾の頭が強くなる読書法。
良くなるじゃなくて、「強くなる」
その意味を本書でぜひ体感してみてください。