「サバやカキなど他にもあたりやすい食材はあるのに、豚だけ画一的に禁止するのはどうなのか」と言った大田区の男性会社員(40)に読んでほしい 牡蠣、鯖、豚生レバーの食あたりのメカニズム

 

 

生牡蠣で腹をこわし、鯖寿司でじんましんが出たことありますが、豚の生レバーと比べること自体間違ってることがわかったので、書きます。40歳会社員さん読んでください。

 

 豚肉生食禁止:「生の方がおいしいのに」客から惜しむ声 - 毎日新聞

牡蠣

内臓に蓄積されたノロウイルスが感染源。

 

牡蠣にあたる(食中毒)原因と症状について | 雑学の駅

 

感染経路は、ノロウイルスに罹った人間の排泄物が下水に流れ、海に戻り、牡蠣に蓄積されて、それを人間が食べるかららしい。冬場の生牡蠣に注意のこと。

 

腐敗にともないヒスタミンが増加した鯖を摂取したことによるヒスタミン中毒

 

鯖の食あたり|竹田陽介ブログ | 2100年、節度ある不摂生の旅

サバで、ヒスタミン中毒が多い理由は大きく2つ。

  1. サバの筋肉にはヒスチジンヒスタミンの材料)が多く含まれている。
  2. 鮮度低下のスピードが早い(すぐにヒスタミン産生菌が増殖して、ヒスタミンを作り出す)。
*2.は、「サバは内蔵に含まれる酵素の働きが強い→死後の自己分解が早く進行→細菌による腐敗が早く始まる。」ことが一因と考えられております。

生食の場合、鮮度が重要になる。


(鯖の食あたりにはアニサキスという寄生虫によるものもあるが、新鮮なうちに適切に内臓を処理すれば安全であることや、鯖に限ったことではないため、ここでは取り上げない)

 

豚生レバー

豚の糞尿にふくまれる大腸菌が感染源。

 

 

実際に豚肉処理をした経験のある現場の方のTogetterまとめを読むと、屠殺の工程でどうしても防ぎきれない可能性があることがよくわかる。

 

賭けてもいいけど、豚肉を生で食えるやつは豚肉のできる過程を見たことがない。。豚の生肉はゲテモノだよ。そのへんの店で気軽に注文するようなもんじゃない。 - Togetterまとめ

 

要点をまとめると、

  • 豚は糞尿まみれである
  • 皮を剥ぐときに肉に菌が付着する
  • 腸管などが破裂して肉に菌が付着する
  • 熱湯消毒もするが、鮮度を保てなくなるので限界がある

まとめ

  • 鯖・・・鮮度が高いものをたべれば安全
  • 牡蠣・・・生食用をたべれば安全
  • 豚生レバー・・・鮮度に関係なく危険

 

 

牡蠣、鯖は正しく食べることで生食できるのに対し、豚生レバーはすでアウトな状態である可能性が高いので、「牡蠣、鯖はOKで豚生レバーNGなんて遺憾だ!」という人は、冷静になったほうがいい。ぜんぜん同じじゃないです

E型肝炎になってしまうと激しい腹痛が1週間続くらしい。劇症化するケースもあって、最悪の場合死に至る事例もあるそうですよ。


あと、いままで規制されていなかったのは、

「豚肉を生で食うなんてことは考えられないから規制とか以前の問題」

なんだとか。

どんなに旨かろうが、今の処理技術では食あたりの危険が拭えないのでやめときましょう。食べたい気持ちにブレーキ。