カゴの白菜
書店とファストフードが合わさった店でコーヒーを飲みながら本を読んでいた。
ふと向かいの店に目をやると、カゴに入った白菜が見える。横に立てかけられた小さな黒板には100円の文字。
昭和か。2018年1月現在の日本では野菜は高騰し、レタスがキロ当たり千円を超えているのに、目の前にある白菜はひと玉が100円という。
帰り際に買って帰ろう。
小ぶりだろうが、中がスカスカだろうが、大の大人の心を踊らせた白菜。
…
しばらく本を読み、さてそろそろ。立ち上がる前にもう一度みたカゴに白菜は無かった。
カゴすらなかった。あぁ。
追記
そのあと立ち寄ったら例の白菜のカゴは移動させられていただけで無事に買うことができた。そのほかにもたまねぎ、ほうれんそう、長ネギなども合わせて買った。850円。
かえりすがらの良心市に「割れトマト」「あさどれセロリ」を発見し、500円でどちらもゲットし、満足感の高い買い物にひとりホクホクして帰路についたのであった。