童心回帰させる名作「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」
もはや不朽の名作シリーズに名を連ねる「インディ・ジョーンズ」が19年の歳月を経て復活したのが本作「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」
インディ・ジョーンズシリーズ大好きっ子の私としては、オープニングでジョーンズが地面に落ちた帽子を拾って被り、シルエットが車体に映りこんでの登場シーンに、すでにぐっと来るものがありました。
この”熱さ”分かってくれる人も多いはず。
本作の撮影時には65歳となっているハリソン・フォードも、まったく老いを感じさせない。トレードマークの帽子とジャケットを纏えば、そこには「インディ・ジョーンズ」が確かに存在した。
クリスタル・スカルの王国は幻の作品だった?
監督は、名も顔も知れ渡っている、スティーヴン・スピルバーグ とジョージ・ルーカスだ。このタッグが作る作品がハズレるはずがない。もう最強。
特典映像で、スピルバーグが「インディとは3部作でお別れ」と語っていた。
しかし、その後も「インディ4作目はいつ撮るのか?」というファンの声が何年経っても止むことがなかった事、主役のハリソン・フォードが「新しいインディを撮ろう」と働きかけたことで本作が誕生したそうだ。
本当にファン&ハリソンGood Jobですね。
でも、1番大変なのは、ジョーンズを演じるハリソン自身であったに違いない。
3作続いているインディ・ジョーンズのイメージを変えてはいけない。
築きあげてきた世界観を壊すようなことがあってはいけない。
「映像の一貫性」が生んだ不変
そんな不安も観ていたらどこかに吹っ飛んで行くほどに釘付けになった。
確かに、よく見なくてもインディは老けてます。どー見たって1/2/3と見てきたらシーンがつながりません。
でも、そこにはインディがいるんですよね。
頭がキレてる、ムチの達人の、敵(を/に)ぼこぼこに(する/される)、あの頃のインディがそこにいるんですよね。
さらに、制作費はシリーズ最高額といわれる映像はいたるところにCGを多用しているはずなんだけど、色の暖かみだったり、50年代を忠実に再現した世界観だったり、リアルな史実をベースにしつつもSFと程よく絡まりあったシナリオだったりが「映像の一貫性」となって伝わってくるんです。
バットマン・ダークナイトが形を変え、演出を変え現代にフィットした作品であるとすれば、インディ・ジョーンズは、観る人をまるでその時代を疑似体験してるかのような気分にさせる「確固たる世界感」を持った作品だった。
お馴染のBGMとともに、世界地図の上を飛行機で移動する映像は、純粋にスゴくわくわくできる。19年の歳月をさかのぼり、童心回帰するのだ。
オープニングでインディが地面に落ちた帽子を拾って被り、シルエットが車体に映りこんでの登場シーンに、すでにぐっと来るものがありました。
と冒頭に書きましたが、本作のラストシーンにも「帽子を拾って被る」シーンが出てきます。私はこのシーンにとても感動しました。色んな意味が込められているシーンであると思います。
興奮気味に語りましたが、本作「クリスタル・スカルの王国」は時を経ても変わらないインディ・ジョーンズが観られる最高の作品でした。
インディ・ジョーンズ シリーズ - Wikipedia
- 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』エピソード24(1981年公開)
- 『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』エピソード23(1984年公開)
- 『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』エピソード25(1989年公開)
- 『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』エピソード26(2008年公開)
コンプリート・コレクションが出ていたなんて…。「コンプリート」ってことは、本作が事実上の完結ってことですよね。ま、本作のエンディングで伝わってきてはいましたが、実際に最後と言われると、少し寂しいですね。