書評 - ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する

僕はタレントとしての成功が偶然ではないことを証明するために、そして、現在の僕のアイデアが世間に通用するかを実験するためにビジネスをしている。金儲けが目的ではないから常に冷静沈着で、判断が鈍ったり目が狂うこともない。店が成功するたびに、僕は自分に呟く。「ほらな、俺は間違ってなかったやろ」と―。25年以上も前から自らの手で幾つものビジネスを起こし、未だに一度も失敗したことがない著者が明らかにする、全業種に応用可能な経営哲学。

僕は25歳でビジネスを始めた。

奇しくも今の私と同い年。
2年前の本にこのタイミングで巡り合った偶然に不思議な親近感を覚えた。

一言で言うなら「全業種どころか人生にまで応用できる内容の1冊」だった。

そして、本書はタイトルでかなり損をしていると云わざるを得ない。
もし私がタイトルをつけるなら

島田紳助の『経営紳化論』」。これでどうだろうか。

【書評】ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する:IT-PLUS
この本ではタレントの島田紳助氏ではなく実業家としての顔を見ることができる。特に注目したいのは、ビジネスのノウハウではなく彼のビジネスに対する熱い想いだ。テレビで観る著者からは想像できないほどのマーケティングと数字に対する意識の高さも見られる。

タレントの島田紳助氏ではなく実業家、というのは違うと思う。

タレントと実業家という二面性は本書には無く、著者が今まで培ってきたものを時にはタレントとして、そして実業家として発揮してきたに過ぎないからだ。

要は、お笑いで人を笑わせる事も、サイド・ビジネスを成功させることも同じ。

「人の心を動かす」ことが好きだから。

その想いから生まれてくるアイデアを形にする過程で、笑いのネタを考えるのも、売れるモノを考えるのも同じであると著者は語っている。

p.143
商売は交換なのだ。

儲けを第一とするのではなく、お金というモノと、サービスというモノをいかにして双方の満足のいくようにするか?そこに知恵を絞ることが成功へのカギ。
  1. 道のりを徹底的にリサーチする。
  2. ゴールを想定する。
  3. ゴールまでの過程を楽しむ。
自分だけのダカールを見つけて、走りきる。
その道の向こうに”成功”は必ずある。

これからの人生の歩み方、仕事に対する姿勢、色んなことを考えさせられた。